誘拐犯は…神様だったのです!
「…う…っ」
ば、馬鹿だ…私ってば…こんなタイミングで転ぶなんて…
しかも、痛い……ん?
痛いと一瞬思ったもの、身体に全く痛みはない
あれ?な、なんで?
そうゆっくりと目を開けると――…
「…う…お前…っ」
「……あ」
と、トールさん!?
私の今の体勢はトールさんを下敷きにしてる
そ、そうか…トールさんを下敷きしちゃったんだ!だから痛くないんだ!
「あ、ごめんなさい…」
少し身体を起こしトールさんの上に馬乗りになったまま謝ると
トールさんはため息を吐いたあと、自身の額を触りながらクスッと笑いだす
「ふ…ははは」
「……え?」
「お前…マジでありえねぇ…ははは!その服、慣れてない感じ出しすぎだろう?普通転ばねぇから…ははは」
「………う」
なっ…そんなに笑わなくても!
あまりにもトールさんが笑うから顔が赤くなり、そのままの体勢のままトールさんの胸をドンッと叩く
「ちょっ」
「笑いすぎですよ!」
「いや、普通笑うだろう?ははは!」
「…~っ!」