誘拐犯は…神様だったのです!
「はい、ありがとう…ございます」
サイさんに頭を下げると、彼はまた頭をさげ私達のもとを去って行った…
「……はぁっ」
き、緊張した…彼の姿が見えなくなると一気に脱力感に襲われドサッと椅子に座ると紫音さんは無表情のまま口を開く
「緊張し過ぎだ」
「あ、だ、だって…」
「サイはまだ話しやすいほうだ、話していて楽じゃないヤツはまだいる…その度にそんな疲れたら身体が持たない」
「…う」
それは、おっしゃる通りです…まだまだ沢山いるのに…
けれど、紫音さんみたいにポーカーフェイスなんて出来なく、次は誰が来るか!そう構えていると
呆れたようにため息をはき、紫音さんは立ち上がる
「…え?」
ど、何処かに行くの?まさか、私を1人にしないよね?
ドキッと胸がなり、泣きたくなると、紫音さんは意外な事に私の手を握り椅子から立ち上がらせる
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