誘拐犯は…神様だったのです!





「なぜ、顔を赤くしてるんだ?私はこの風が好きだと言っただけだが?」



「………え?」


呟かれた紫音さんの言葉にピタッと身体が固まる


か、風が…す、好き?


「……え?」


意味がわからなく、ポカーンと紫音さんの方を振り向くと冷めた目付きで私を睨む



「凜…キミは、何を勘違いしてる」



「………あ」


か、勘違い!?その単語に更に私の身体の温度は上がっていく



うわっ、わ、私の馬鹿!バカ!


そうだよ、よく考えたら紫音さんが私に好きだなんて言うわけがないよ!



私ってば、何を考えて顔を赤くしてるの!


「……っ」


も、もう…逆に恥ずかしすぎる…なんて勘違いをしたんだ


「……う」


あ、穴があったら入りたい…


頭を抑え、紫音さんから距離をおき自身の馬鹿な勘違いに後悔していると



背後でクスッと鼻で笑う声が聞こえ―…



グイッ―…


「…ひゃ」


首に回ってくる長い手に引き寄せられ、羽交い締めにされるように抱きしめられる





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