誘拐犯は…神様だったのです!
もう、なんかあからさま過ぎてあまりいい気はしない
「………」
なんで合わせてくれないんだろう…
頭でそう考えるとあることが浮かぶ
あ、まさか…トールさん…屋敷で私が彼を押し倒したことを気にしてるのかな?
紫音さんが来てしまったからちゃんと謝ってないもんね
「あ…あの、トールさん」
「そ、それよりよ…探してくれたところを悪いが俺は凜様の傍にはいられないんだ」
「え?」
いられない?なんで?そのために探したのに…
「それが、深界の奴らに頼まれてこの屋敷の外の警備に回ることになったから」
「警備にですか?」
「あぁ、だから俺じゃなくツヴァイさんを探してくれ。確か向こうのほうにいたはずだから」
南西の方向を指差しながらトールさんは言う
そうか…なら、仕方がないか…トールさんも仕事があるならついていくわけにはいかないし
「分かりました。じゃあ、ツヴァイさんを探します」
「お…おう」
うなずき、まだ視線を合わせない彼
はぁっ、全く…まぁ、いいや…なんか謝るのもめんどくさいし
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