誘拐犯は…神様だったのです!




「…はぁっ」

とりあえず、こうゆう時は動かないに限るよね


ツヴァイさんが通りかかるかもしれないし


「……ふぅ」


壁のほうに移動し寄りかかりながら私はダンスをたしなむ男女をボォーと見つめる




会場に来たばかりは、挨拶とかで大変で…ゆっくりと見なかったけれど



なんか、素敵だな。


動物の血をひいているって事で、尻尾や耳とか背鰭とかの姿は人間の私からしたら奇妙だけれど


こうやってみると、確かに神様って感じ。


普段は人間の姿でいるみたいだけど、夜会などの集まりは本来の姿でいることが多いと紫音さんが言っていたな



「……」

あ、そう考えれば…私は紫音さんの本当の姿をみたことがないかも



鴉天狗の血をひいていて、真っ黒な翼を持っているとツヴァイさんが最初の時に説明してくれた



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