誘拐犯は…神様だったのです!
「よ、よろしく…ところで、お姉様は人間?」
「…?」
キョロキョロと私の色々な所を見渡しクリッとした瞳を私に向ける
人間?……か……
「うん、人間だよ…初めて見たの?」
「うん!へぇ…僕達とあまりかわらないんだね」
ベタベタと手を触ったり、髪の毛や頬をニコニコしながらさわる
ふふ、人間が珍しいんだ
可愛いな、なんて思いながら大人しく触られているとグレンくんは私から手を離し両手を腰に当てる
「あっ、でも僕とお姉様は、僕がおーきくなったら違う所があるんだよ!」
「違うところ?」
「うん!あのね、みんな大きな耳や羽が生えるのと同じで、僕にも、立派な角(かく)が生えるんだよ」
「…角?」
「うん!お兄様と同じで、こう~立派にぃ!」
頭に両手の人差し指を立て、角が生えたポーズをするグレンくん
へぇ、グレンくんは角が生える動物の血をひいているんだ
「格好いいね!角が生えるなんて」
「うん!!」
角が生えるのが楽しみなのか、私の言葉にニコニコすると、グレンくんは再び私にギュウと抱きつく
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