誘拐犯は…神様だったのです!
僕の花嫁って……
こ、こうゆう時はなんて言うべきなんだろう
子供だから、取り敢えず"いいよ"と言うべきか、真剣に断べきなのか
「え…えーと…」
つい、返しに困り言葉を濁すとプクゥとグレンくんは頬を膨らませる
「ダメなのかぁ?もしかして、もう誰かのお嫁さん?」
「…それは…」
「あ、でも…そぉだよね…人間が花嫁でもないのに…ここにはいれないもん」
シュンとあからさまに肩を落とすグレンくん
「あ、ご、ごめんね…で、でもグレンくんにもいいお嫁さんが見つかるからさ!」
「僕はいらないもんっ。今はお姉様がいいの!…でもぉ、お姉様が好きなヤツがいるなら…僕は諦めるよっ」
「…グレンくん」
なんて、いい子なんだろう…この子、将来絶対にモテるな
そう思うと、グレンくんは何かを思ったのかいきなり瞳を大きく開き私をみる
「ねぇっ」
「あ、うん?」
「でもさぁ、誰の花嫁なのぉ?」
「……あ」
誰の……か。まぁ、夜会には花嫁として挨拶も兼ねて来てるわけだし…言ってもいいか
「紫音さんってわかるかな?」
「紫音…様?」
私の言葉を繰り返すと、大きく目を開きビックリしたように口をあける
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