誘拐犯は…神様だったのです!




「…グレンさんっ」


「凜がいなくなってから、君に会いたかった」


「……っ」


そ、そんなの……


「私も、会いたかった…」


何回グレンさんに会いたいと願ったか。会いたくて会いたくて仕方がなかった


「凜……」

「グレンさん…っ」


「そんなに僕に会いたかったのなら、紫音なんか止めて僕のところにくればいい」


「………え?」


グレンさんのところに?


「紫音の所にいても、きみは涙を流すだけだ」


「………」

「アイツは君を愛すことはない…」


「……え」


グレンさんはそう言うと、数秒何かを迷い、決心したように口を開く



「だって、紫音は…自分を愛せない。自分を…愛せないヤツは他人を愛することなんて出来ない」


「…………ぇ?」





どうゆう意味なんだろうか…グレンさんが言う意味が分からなくて…


ただ、唖然としていると―…



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