誘拐犯は…神様だったのです!
異世界、そして始まり
―――――――…
―――――…
その日、わたしはまた夢をみた
真っ白な空間の中、そこにいるのは私だけで
あてもなく迷っているとどこからともなく声が聞こえる
『…凜』
だ…れ…
『凜…こっちよ…』
誰が、呼んでいるの?
『凜…ごめんね』
ごめんね?…
聞き覚えのないような、あるような優しい声に夢の中の私は立ち止まる
切なく、今にも消えそうな声に振り返った瞬間
『……………あ』
そこに、顔だけが見えない誰がたたずんでいる
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