誘拐犯は…神様だったのです!
私のもの
――――――…
――――…
ガチャ、ガチャ―…
キィー、バッタン―…
「あ…紫音さんっ…」
会場から無理矢理連れ出されること1時間近く
あれから、私は紫音さんに連れられ屋敷に戻って来たのだ
「………」
そして部屋に入ると私の手を離し無言で結んでいた髪の毛をほどき服の胸元を緩める
「………」
そんな紫音さんを見ながら内心、ため息をはいていた
実は紫音さんは会場から出るなり私の呼び掛けには一切口を開かなく、自分からも何も話そうとしなかったのだ
不機嫌なのかな?と、顔を見ても変わらないポーカーフェイスに悩んだけれど
きっと答えてくれるはずもないと考え私はただひたすら黙っていた
「………」
そして、屋敷に戻っても無言…いつもあまり話さないけど、今日はなんだか極端に酷く
息をはきながら、ベッドに腰掛ければ紫音さんは私の方を振り替えると
「…凜」
「……!?」
突然の声に、身体を震わせ紫音さんをみると無表情のまま言う
「早く、それを脱げ」
「………え?」
そ、それを、脱げ?
脱げって、このドレスのこと………?
「…………」
「………」
「…………」
「……へっ?」
その意味に身体の温度が上がりみるみるうちに顔が赤くなり
それを見た紫音さんが相変わらずの冷めた顔でわたしをみる
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