誘拐犯は…神様だったのです!
「なぁ、凜」
「は…ぃ…っ」
低く、無駄に色っぽい声
ず、狡いよ…普段は冷たい声のくせに…紫音さんは私に触る時はいつも…こうゆう風に色っぽい声で囁くんだ
「…凜」
「…うっ」
身体が締まるような、何かが襲っくるような…不思議な感覚に身体が動かないでいると
彼はそれをいいことに、押し倒したままゴツンと額をぶつけてくる
「凜」
「…う」
「私のものに、なるだろう?」
「…っ」
「怖くなんかない、私に任せれば…良くなるから」
チュと瞼にキスを落とされ、そのままギュウと瞳を閉じると
今度は唇に触れるだけのキス
「……ん」
し、紫音さんってば!
こ、こんなことをされたらどうかなっちゃうよ!
ただでさえ、心臓はあり得ないくらいドキドキしていて、息をするのもやっとなんだからっ
「あ…あのっ」
「緊張しているな」
「…え…っ?」
「顔が赤い、それに、心臓の音がよく聞こえる」
「………っ!?」
図星だ…紫音さんの言うことは、正しい。正しすぎて言い返す言葉がなくただ黙っていると
額を離し、彼は僅かに目を細めながら耳朶をいじる
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