誘拐犯は…神様だったのです!




「妬いてる…そうか…そうなのかもしれない」


「……っ」


「いや…かもじゃない…妬いてるんだ」


「………」


「だから、君を…凜を私のものにしたい…海鈴に取られる前に」


いつものポーカーフェイスなんかじゃない


彼の思いが伝わる言葉や空気に私の身体全部が熱くなり


恥ずかしながらも、紫音さんを見上げると私の片手を握り指に数回キスを落される


「…紫音さんっ」


や、やばいよ…

ヤキモチ妬いてくれたって事だけでも、内心嬉しくて仕方がない


私の事を…少しでも、特別だと思ってくれてるのかもしれない…


そう考えたら胸のドキドキがさらにおさまらなく


言葉を失ったまま、ただ手に感じる紫音さんの唇の感触を感じていると、不意に手から唇を離しそのまま私の唇に移動する


「…う」


上唇と下唇をもてあそぶように撫でられ、そのまま彼にされるがままになっていると…



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