誘拐犯は…神様だったのです!
紫音さんは、物凄く優しかったと思う
何をするにも、優しく私に触り、少しでも身体を強張らせると
甘い甘いキスをくれた―…
そしてその時の言葉や仕草、そして表情は全て初めてみる紫音さんだった
息を乱す紫音さんも、顔を赤くする紫音さんも…
全部、全部―…色っぽくて、ただされるがまま
「し…紫音さ、ん…もう、ダメ…っ」
そして、私も紫音さんも、不思議なことに"一回"だけ
なんて言葉を忘れて、お互いを沢山求めあった
経験のない私が、紫音さんについていけたのは
彼の優しさのおかげ―…
出会ったばかりのころは、紫音さんとこんな風に結ばれることなんて予想していなかった
子供をうめ!なんて言われた時は泣きたくて仕方がなかったあの頃が…嘘みたい
だって、私は紫音さんと…身体を重ねてるんだもん
紫音さんの感触、香り、声―…
汗で私の身体に張り付く髪の毛全部も好きになってしまいそうなくらい
私は紫音さんに溺れた夜だった――…
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