誘拐犯は…神様だったのです!





私がそう言うと、海鈴さんからふと笑顔が消え


真剣な瞳で私を見つめる


「冗談なんかじゃないよ」


「……え?」


「僕は、本気で凜を口説いていたから」


「…あ…ですから、また」


「本気だから、今の僕を隠して凜に近づいた」

「…へ?」

「おかしいと思わなかったかな?口調だって、今と違うし…僕、なんて自分を呼ばなかった」


「………」


それは、思った…だってグレンさんだった時は


口調は今みたいに穏やかじゃないし、俺だったもん


「あれは、凜の気を引きたかったから。人間界の女の子はあうゆうのが好きだって言うから」


「…海鈴さん」


「それなのに、冗談だなんて…傷付くな…」


「…う…だ、だって」


「ねぇ、凜。夜会に参加する時に僕について多少の知識は頭に入れていたよね?」

「あ、はい…それは」



紫音さんに直接教えてもらったし…



< 477 / 616 >

この作品をシェア

pagetop