誘拐犯は…神様だったのです!




「なら、僕が人間に惚れ込んでるって話しは?」


「………あ」


その話し…確か聞いた…人間界にいる女の子に惚れ込んで、沢山の花嫁を切ったって話しを…



って………まさか…


ドキンと胸の鼓動が早くなり、海鈴さんを見上げるとニコリと微笑む



「うん、その女の子が…凜だから」


「………あ」


「時間をかけて口説いて、花嫁にしたかったんだけどね」


う、うそ…じゃあ、ほ、本当に海鈴さんは…私のことを…


「え…えっと」


今まで冗談だと思っていたことが、全部事実だと知り


何を、言えばいいか分からなく黙っていると


海鈴さんは、苦笑いを浮かべながらゴツンと額を浮かべる



「もしかして、僕のこと意識してる?」


「う…だ、だって」


「意識してよ、そして、紫音なんかやめて…僕の所においで」


「………っ」


「紫音みたいに、君に無理はさせないよ」


「………?」


スルッとしなやかな指が首筋に落ちていき、トントンと首筋を叩く



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