誘拐犯は…神様だったのです!
「今日はなし?そんなのはいやだ」
「い…いやだって…」
そ、そんな子供みたいなことを…?
「で、でも…」
「ほら、なにが恥ずかしいのだ?今朝もそれ以上のことを…「あ、わぁっ!」」
「……?」
「わ、分かりました!し、します!」
だから、海鈴さんの前でそれ以上言わないで
「分かればいい」
うっ、も、もう…夜になったら文句言ってやるんだから
そう思い、痛いほどの3人の視線を見ないように顔をそらし
息を飲みながら恐る恐る紫音さんの肩に手を置くと不意にクスッと微笑まれ…
チュ―…
「………?!」
顎を取られ、触れるだけの柔らかい感触が私の唇に触れ、すぐに離れていく
「…なっ」
「たまには、唇にするのもいい」
「紫音さ…ひゃっ」
チュ、チュと小さなリップ音をたてながら目尻や額、そして再び唇にキスを落とすと
私を抱いていた手を離し、ポンッと頭の上にあげる
「では、私は行く」
「…な…なっ」
「今夜も寝ないで待っていろ。ほら、トール…お前も行くぞ」
「え?!あ、は、はい…」
顎でトールさんを促すと、近くにいる海鈴さんを無表情のまま睨み付け
すぐさま視線を反らすと屋敷を出ていってしまった
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