誘拐犯は…神様だったのです!




な、な、なんなのっ?


紫音さんってば…


く、唇に…き、キスを…しかも、何回も!皆がいる前で!



「あ…あのっ…海鈴さんっ」



顔を赤くしながら、海鈴さんを見ると少し切なそうに苦笑いを浮かべてる


「…う」


ツヴァイさんもツヴァイさんで海鈴さん同様に苦笑い



は、恥ずかし過ぎる…穴があったら入りたい気分だ


「あ、あの…その、お、お見苦しいものを…その、すみま、せん」


「…いや、全く…紫音ってば嫉妬深いんだからな…この前といい、あんなクールじゃない姿…見れて貴重だよ」


肩をあげ、恥ずかしがる私への気遣いなのだろうか


苦笑いじゃなく、笑顔を浮かべる海鈴さんに悪い気がしてならない



まったく………


本当に焼きもち妬きなんだから…


う、嬉しくなくないわけじゃないけど…



「えっ…と、とにかく…ごめんなさい…あ、じゃあ…案内しますね。ツヴァイさん、海鈴さんのぶんも何か飲み物お願いします」


「はい、かしこまりました」


「じゃあ、行きましょう…」


「…あぁ、ありがとう」


そんな会話を交わし、私は海鈴さんと客間にむかった



< 484 / 616 >

この作品をシェア

pagetop