誘拐犯は…神様だったのです!
「今日は流行った?お店」
「あ、はい。最近寒いので…皆さん暖かい物を求めてるみたいです」
「そっか、確かに最近寒いもんな」
そう囁き、スッと伸びて来る手が私の頬を包む
「…あ」
「冷たい」
ぐ、グレンさん…
綺麗な瞳で見つめられて、ドキドキと鼓動を繰り返す心臓を抑え
グレンさんの手を触ると、その手が私の耳を弄る
「ところで、凜ちゃん?」
「はい?」
「話は変わるけど、いつになったら俺と付き合ってくれるの?」
「え?あ、ま、またそんなことを…」
グレンさん、彼は会う度にこーゆう冗談を言って私をからかうのだ
最初に言われた時はビックリしたけど、私がグレンさんに釣り合うわけない
だから、私もこーやってはぐらかすけど…
やたら誘うような仕草が色っぽくて、つい顔を赤らめてしまい
少し強引に彼の手を引き離し、離れると残念そうな表情を浮かべる
「だから、冗談じゃないって。俺は本気なんだけど」
「そ、そんなの信じませんから」
「えー…」
「それに、私にはグレンさんは勿体ないですよ!グレンさん…素敵なんですから、私より美人で素敵な女性のほうが似合ってます」
私なんて、グレンさんに比べたらチビだし、スタイルよくないし
特別美人じゃないんだもん…
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