誘拐犯は…神様だったのです!
「全く、モノ様は相変わらず騒がしいです」
「あ、はい。そうですね…でも、一緒にいると元気になりますよ」
「そうですか?それはモノ様も喜びます」
「…あ…はは」
「さて、それはとりあえず置いときまして…もしや紫音様と何かあったのですか?」
「…………へ?」
私の前に回り込み、帽子のツバを持ち上げ私の目をみる
「…あ」
「あぁ、なるほど…これが原因でここに乗り込んで来たのですね」
顔をしかめながら苦笑いをするツヴァイさん
「は、はは……」
ま、まぁ、ツヴァイさんは私と紫音さんの関係がわかってるから
隠す必要はない。だから、肩を軽くあげ微笑むとそのまま帽子を外される
「どうりで…朝方ですが、とても機嫌が悪かったので、不思議だったんですが謎がとけました」
「………」
「…喧嘩ですか?しかも、その目から察するに紫音様がずいぶんとキツイことを言いましたね」
綺麗な手を伸ばし、私の瞼に優しく触ると、ひんやりとした感触が伝わる
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