誘拐犯は…神様だったのです！

「その間に、まさかこのような事になるとは予想外です」


「…あ…はい。ごめんなさい…」


「凜様が謝ることではありません。紫音様が意味の分からないことで凜様を拒否したのがいけないのです」


「……………」


「しかし、こうなってしまっては、どうしましょうか…紫音様が戻って来たら話すのは構いませんが、あの紫音様が大人しく話を聞くかどうか…」



「…は……い」


「あの、再度確認をいたしますが…その、紫音様は本物に分からないと言ったんですよね？何もかも」


「はい、そうです…」



私に対する気持ちも分からない。私自身の気持ちも分からない…


自分が自分らしく、いられないって…


今まで見たことのない表情だったから



「そうですか…あの、先程は紫音様が分からないと言いながら、私があまりこのような事を言うのは良くないんですが……紫音様は不安なんだと思うんです」


「…不安？ですか？」



不安って、何が不安なの？




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