誘拐犯は…神様だったのです!
「ありがとう、ございます」
「………うん」
「私、信じてみます。紫音さんのこと」
海鈴さんが背中を押してくれるのなら、信じたい
怖いけれど、わたしは紫音さんを信じているから
大丈夫。怖いし自信はないけれど、わたしが好きになった紫音さんを信じよう
そう意気込むと、海鈴さんは満足したように笑う
「そう、それでいいんだよ」
「…はい」
ありがとう、海鈴さん。
そう胸の中で思うと、部屋にコンコンコンとノック音する
「あれ、誰だろう…はい、どうぞ」
海鈴さんの言葉と同時にキィー…と、ドアが開かれそこには…
「………あ!」
「あ!お姉様!」
そう、ドアの先にはグレンくんがいたのだ
「グレンくん!」
「お姉様!会いたかったぁ!」
「あっ」
走ってきたかと思うと、思いきり私に抱き付きニコニコと嬉しそうに笑ってる
「ひ、久しぶりだね…グレンくん」
「うん!お姉様がいるって聞いて飛んで来たんだよ!」
「そう、なんだ。ありがとう」
「ううん」
スリスリと頬をするグレンくん
か、可愛いな…グレンくんってば…
その可愛さに頭を撫でると、グレンくんは海鈴さんをみる
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