誘拐犯は…神様だったのです!
―――――…
―――…
「…………はぁっ」
部屋を出て約30分くらいだろうか
私は、重い足取りで薄暗い廊下を歩いていた
あの部屋で紫音さんの事を考えてしまい、不意に考えたらダメだと思ったけれど
やっぱり、また私は紫音さんの事が頭がよぎっていた
紫音さん、海鈴さんの言う通り…貴方は本当私を迎えに来てくれるのかな
いなくなった私をどう思ってる?心配してる?
とか…考えても、私には分からないことばかり
だって、もう7日も立つんだよ?今日が終われば8日
ここまで来ると、紫音さんが来るのは絶望的なのかもしれないって思う
「……はぁっ」
ため息をはきながら廊下から姿を表し始めた月をながめる
月……綺麗だな。空界でみる月よりは少し小さくみえる月
しかも、今日は満月。
そのせいか、関係ないかわからないけど…今日はこの7日の間で一番寂しい日だ
恋い、焦がれるってこうゆうことなのかな…
恋愛とか、無縁だったからこんな気持ちは本当初めてで胸が痛い
「…紫音さん…」
紫音さんの声が聞きたい
紫音さんに、触れたい…
「………っ」
あぁ、だめ…また泣いちゃう…
ぼやけてくる視界、早く部屋に戻ろう
海鈴さんに見つかる前に…そう、考え早足で歩き出そうとした瞬間―…
ドンっ―――…
「…きゃっ…!」
「…わ…っ」
薄暗い廊下のせいで、柔らかい何かにぶつかりそのまま床に転んでしまう
い……痛い…しまった…早く部屋に戻ることで精一杯で前を見てなかった
「あ…と、ごめんな…さい…前を見てなくて…」
頭を撫でながら、そう言うと目の前には一人の女性が同じように頭を撫でながらしゃがみこんでいた
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