誘拐犯は…神様だったのです!





「あ…いえ…私もボォーとしてたので」


「………あ」



頭を撫でながらそう言う女性はニコリと笑いながら私に笑顔を向ける


「それより…怪我とかないですか?」


「え?あ、私は…大丈夫です…」


「そう、良かった」


………って、ぶつかったのは私なのに…心配してくれるの?


なんて、優しいんだろう…


そう思うと、彼女は身体を重そうに起こし立ち上がるとそのまま手を腹部に添える


「………あ」

さりげないその仕草。そして、膨らんでる腹部


もしかして………


「子供がいるんですか?」


「え?」

「あ、いえ…お腹…が」

「あぁ…はい、そうです」


そんな…!に、妊婦さんに私ってばなんてことを


「あ、あの、すみません!身体とか、大丈夫ですか?」


私も慌てて立ち上がると、彼女はポカーンと口をあけ"あはは"と笑う



「………え」


「大丈夫ですよ。痛くないですし、ちゃんと受け身とりましたから」


「…で…でも」


見えない所で何か起きてたら…そう思うと不安になってきて…


ぎゅと手を握ると、彼女は"あ!"と声をあげる



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