誘拐犯は…神様だったのです!
「大丈夫ですから。それより…もしかして…海鈴さんの花嫁さんですか?」
「……え」
「あれ…でも、海鈴さん…花嫁を迎えたなんて言ってなかったような…」
な、なんか勘違いしてる?
「い、いえ。私は…海鈴さんの花嫁ではないです」
「え!?そうなんですか?」
「はい」
「あー…そうなんですか…えっと、じゃあ…いったい誰の花嫁なんですか?」
「…………」
「………?」
「……その」
誰と、言われれば…紫音さんだけれど…でも、今の状態で紫音さんの花嫁なんて言えない
そう考え、答えに迷っていると―…
「彼女は、紫音の花嫁だ」
「…え?」
「………?」
彼女の背後からスッと現れ、彼女の肩に手を回すと女性は彼をみてパアッと顔を輝かせる
「え?本当ですか?じゃあ…貴方も人間?」
「え、あ…はい」
貴方もってことは、この人も…なんだ
そうか、私と同じように花嫁になったんだ
「……」
てか、その前に彼女の肩に手を回す男性…どこか覚えのある容姿
赤く綺麗な長い髪の毛…記憶を探ると僅かに残る記憶
でも、思いだせなく二人をみていると彼は口元を引き締め彼女をみる
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