誘拐犯は…神様だったのです!
最終章
答え
――――――…
―――…
そして、また月日は流れ――…
あの二人との対面から約3日が経過し、すべてを合わせると10日が過ぎた頃―――……
私は、海鈴さんの仕事部屋で書類を手にする彼にある事を話していた
「え……凜、今なんて言ったんだい?」
「あ、ですから…わたし、紫音さんに言われた通り…人間界に戻ろうと思います」
「…………」
そう、私は…この3日の間、沢山悩み考えて結論をだした
それは…紫音さんに言われた通り人間界に帰り元の生活に戻ることを決めたのだ
「ちょ、待て…なんでいきなりそんなことを…」
手に持っていた書類を机におき、酷く驚いた顔で私をみる
「いえ、いきなりじゃないんです…この数日間…考えていたことなんです」
「…………」
考えよ、沢山ね……
沢山考えて…もう、紫音さんは来てくれないと…諦めた
ううん、諦めたと言うか…本当にお別れなんだって覚悟を決めたって言うのが正しい
この3日間、僅かな期待を胸に紫音さんをまった
でも、彼は来ない。それはイコール、紫音さんにとって私は偽装の花嫁に過ぎなかったのだ
好きと言ったのも、抱いたのも、嫉妬をしたのも
どれも現実だけど、夢だった…
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