誘拐犯は…神様だったのです!
だから、もう私は決めた
紫音さんとのことは…長い長い夢だったって思うことにした
「本当に、それでいいのかい?」
「…はい、それに私がこのままここにいるのも海鈴さんに迷惑かけちゃいますから」
「そんな、僕は別に…」
「いいんです。なんか、この3日で…スッキリしたって言うか…開き直りました」
「……凜」
「それで、海鈴さんにお願いがあるんです」
「…お願い?なんだろう、凜の願いならなんでも聞くよ」
「あ、ありがとうございます…えっと、私が人間界に戻ったら、これを紫音さんに渡して欲しくて」
ポケットに手を忍ばせ、それを取りだし海鈴さんに見せると数秒間黙り私を見つめる
「凜、これは…」
「はい、おばあちゃんのネックレスです」
「……」
「前に、海鈴さん言ってましたよね?これは、紫音さんにとって大切なものだって」
「…うん、言ったよ…」
「はい。ですから、あげようかなって…」
まぁ、本当はその理由もあるけど、きっかけはこのネックレスが始まりだった
だから、このネックレスがあると辛いんだ
おばあちゃんと紫音さん…二人を思いだしちゃうから
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