誘拐犯は…神様だったのです!


「…おいしい?」


海鈴さんの屋敷は大地はなく、大地の代わりに水があり足をぶらぶらさせながら座るのが好きで


私はよくこうしていて、今も足をぶらぶらさせている


そして、そんな私の横で小鳥達は器用にエサをたべ、毛繕いをしたり、私の肩にいたり様々



「………」


また会えて本当に良かったよ。最後の最後に会えるなんて思ってなかったから



「……はぁっ」


でも………それを言うなら、最後に二人に会えて良かったよ


あんな別れかたをしたけれど、お礼を言えたし


たぶん、トールさんのことだから、また夜あたりに来るだろうけれど


ちゃんと私の気持ちをわかって貰わなくちゃ



「……」


そう改めて決心し、小鳥達にエサをあげていると


「あ!お姉様!」

「……?」


いつものかわいらしい声が響き、その主をみると満面の笑顔をむけ走ってくる


「あ、グレンくん?」


「うん!こんなところにいたんだ!僕、凄い探したんだよ」


「あ、ごめんね…色々あって」


「ううんっ」


ギュウといつものように私に抱きつき頬をすりよせると、グレンくんは突然、ピクリと動きを止める












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