誘拐犯は…神様だったのです!
『ねぇ、凜?』
『グスッ…う…ん?』
『凜には、沢山辛い思いをさせてるわ…だからね、幸せになって欲しいの』
『幸せ、に?』
『そうよ』
『わたし、幸せだよ!おばあちゃんがいれば何もいらない!!』
『ありがとう、でもね、凜…私は…ずっとは…一緒にはいられないの』
『…いやだ…おばあちゃんがいなかったら…私は一人だよ?誰も、誰も守ってくれない…っ』
止まったはずの涙を再び流し声をあげてなく私の背中を撫でるおばあちゃん
『そんなことはないわよ。いつか…必ず、貴女を大切に、幸せにしてくれる人に出会えるから』
『………っ』
『だから、凜は…その人と、幸せになって…それが私の願いだから…』
そうだよ。おばあちゃんはいつも
幸せになって、と…言っていた
一人になっても、私を一番に思い守ってくれる人がいると――……
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