誘拐犯は…神様だったのです!
―――――……
――――…
その…大好きな…おばあちゃんが…紫音さんのおばあ様で…空界の神様?
「…そんな…まさか」
「本当なんだ。空界ではアン様と呼ばれ…他の神にも愛されていたんだ」
「………」
そんな…………
でも…言われると思い当たる節がある
紫音さんから、異様に感じる懐かしさ…温もりや優しさや香り
どれも、私は懐かしく感じた。寝込んだ時に、私に触れた手も、まるでおばあちゃんの手だった
それに、あのお粥…あれはおばあちゃんが作ってくれていたものにそっくりだった
だとしたら、本当に…本当に…私のおばあちゃんは…紫音さんのおばあ様?
「…………あっ」
で、でも待って…
「あの…私と紫音さんのおばあちゃんが同じなら…私と紫音さんは…」
「違う」
「…え?」
「繋がりは、一切ないんだ」
「……っ」
再び身体を引き寄せられ、彼に抱き締められる
「違うって、そんなわけ…っ」
「違うんだ。なぜなら…君とアン様…いや、凜の母親とアン様は血の繋がりがない」
え…………
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