誘拐犯は…神様だったのです!
「…………」
「……」
そんな彼の背中を見ながら私達の間に少しの沈黙が流れる
「………」
う…き、気まずいな…
会話もない事に対する気まずさもそうだけど、さっきまではおんぶだったのに
次はお姫様抱っこって…は、恥ずかし過ぎる!
脚に触れる手とか、背中に当たる手とか、密着する身体とか
さっき以上にドキドキしてしまい、黙り込んでいるとツヴァイさんはニコリと笑いながら私を見下ろす
「えっと、取り敢えず部屋に戻りましょうか」
「……あ」
「ここにいると、色々とまずいので」
「は、はぃ」
"お願いします"と言うと、ツヴァイさんはもう一度微笑み
私を抱いたままもとの部屋に戻っていくのであった――…
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