誘拐犯は…神様だったのです!
ようこそ、私の花嫁
――――――…
―――…
1時間後
「なるほど…そうゆう事でしたか」
「………」
あれから、部屋に戻るとツヴァイさんは私をソファーに降ろし
何処からともなくティーセットを持って来て、丁寧な動作で紅茶を出してくれたのだ
そんな暖かく美味しい紅茶を飲みながら、逃げようとしたことから全て話すとツヴァイさんは申し訳なさそうに顔を歪めた
「その、申し訳ありませんでした」
いきなり頭を下げる彼に私の口からは間抜けな声が出る
「へっ?」
な、なんで謝るの?そんな疑問を持つとツヴァイさんは顔をあげ目を伏せる
「その…実は目を覚ました時に、混乱して逃げ出さないように紫音様に言われていたのです…ですが私が油断をして少し部屋を出ていたせいで…」
あ……
「そんな…」
ま、まぁ、確かにツヴァイさんがいたら逃げようなんて考えなかったけど
「謝らないで下さい。特に怪我はしてないですから…」
色々とびっくりしたことはあるけど、捕まる前にあの人が助けてくれたし…
「ですが…その…あれを見てしまったのですよね?」
「あれ?」
あれって…羽の生えた彼らのことだろう
「あ…はい」
「そのことも、目を覚ましてから説明をするよう言われていたことです」
「…………?」
空になりそうな私のティーカップに紅茶を注ぎ、ティーポットをテーブルに置くと話しずらそうに再び口を開く
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