誘拐犯は…神様だったのです!




「ありがとうございます」


「……」

「では、何から話しましょうか…」


「……?」


「そうですね…あ、凜様は何から知りたいですか?」

「え?私ですか?」


そ、そうだな……って、え?


「あの」

「はい?」

「どうして、私の名前…それに様って…」


名乗った覚えはないような…気がするし、様ってなんで?


「あぁ、それでしたら失礼かと思いましたが…部屋にあった手紙に名前が書いてありましたので」

「手紙?…そ、そうですか」


そうだよね…言われてみれば未開封にしてた手紙がテーブルにあった気がする。それを見たのか…


変に納得していると、伺うようにツヴァイさんが首を傾げる


「あの、凜様?」

「あ、ごめんなさい…それより"様"なんて止めてください」

「…?」


恥ずかしいし、"様"だなんて私には似合わない


手を振りながらそう言うもの、ツヴァイさんは静かに首をふる



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