誘拐犯は…神様だったのです!
そもそも、私をネックレスが欲しいから花嫁にして連れてくる理由なんかないんじゃないの?
倒れた私から無理矢理ネックレスを奪えば良かったもの
わざわざ私を花嫁になんかする必要が?
「それは、そのネックレスの鍵は凜様しか手に出来ないからです」
「…え?」
「あの時、凜様に迫った紫音様がネックレスに触れた途端に距離を置きましたよね?」
「はい」
「あれは、あの鍵を凜様以外の手に落ちないよう何者かに細工をされていたからです」
「………」
「そして、その鍵は屋敷のある部屋を開ける鍵で…その部屋は現在の王とその花嫁しか入ることや鍵を開けることを禁止しています」
「………」
その説明にギュと首から下がるネックレスを握る
まさか…また、イヤな予感がする
「もしや…花嫁にした理由って」
「はい、花嫁にして凜様に部屋を開けてもらうためです」
「………」
あ、あぁ…頭がクラクラする
それだけのために、私を誘拐して花嫁にしたの?
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