誘拐犯は…神様だったのです!
私がいた世界とはあまりにも違いすぎて
その景色をみると、なぜだか寂しい気持ちになり覚悟を決めたのに無意識に心が揺らいでしまい…
「………」
景色を見ながら視線を伏せると、いつから見ていたのかツヴァイさんの手が私の肩に触れる
「…?」
「凜様、大丈夫ですよ」
「…あ」
何が大丈夫なのか…そんなの分からない
この寂しいって気持ちが私にはよく分からない
けれど、ツヴァイさんの"大丈夫"はなぜだか暖かくて
「はい…」
口元を少しあげて笑うと、ツヴァイさんも笑顔で返してくれる
「良かったです。それより、せっかく着替えましたし少しこの世界を散歩でもしませんか?」
「…え?い、いいんですか?」
だって…外を散歩だなんて…他の神様に見つかったら色々と大変なんじゃ…
「構いません、と…言いましても街に行くことは出来ませんが気分転換に散歩くらいなら平気です。私もいますから」
そ、そっか…だけど嬉しくて…
「行きます!」
そう言うと、ツヴァイさんは笑いながら頭をさげる
「では、準備をしてきますので少々お待ちください」
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