誘拐犯は…神様だったのです!



まさに神様の国に相応しい光景だ



「いいですね…こんな世界に住めるなんて」



「…?」

「空気も綺麗で緑が沢山…私がいた世界とは全く違う」



家らしき建物は存在するけど、どれも異国風でこの世界に馴染んでる


それにここには、工場から発せられる煙も車の排気ガスや人間が行き交う雑音もない


あるのは風の音や鳥達のさえずりだけ



どこか気持ちいい雰囲気に思わずそう口走った私にツヴァイさんはクスリと笑う



「凜様もこの世界で生活するんですよ?」


「え?…あ…」


あー…そうだ。わたし、ここに住むんだった


それさえも忘れてしまう景色に苦笑いを返し私はその場所にしゃがみこむ




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