コスモポリタン
「何だよそれは?
俺そんな目立つ事した覚えないぞ。」


「ふふ、やっぱり面白い人ですね。
まず、全20000000の受験者の上位10人に入る事、いいえ合格者1000人に入る事事態さえ十分に希有な事だと言えると思いません?。」


ロベルトは大きく首を傾けいたずらっぽく微笑を向けてくる。


「だから、それで行けば1位のあんたや、2位の王女様のがよっぽどすごいだろ。
しかも、あの王女は元々有名みたいだし、俺なんかが話題になる理由が分かんねえよ。」

少しむきになって返す俺を本当におかしそうに一頻りくすくす笑った後、ロベルトは説明を始めた。


「まあ、たしかに固定概念と言う物を取り除いて事態を把握する人にとっては天野君の言う通りなのかもしれませんが、世間にはそんな人の方がよほど珍しいって事ですよ。
そう、例えて言うなら銀行で札束を見ても驚く人はほとんどいないけれど、たとえそれには多少劣る量の束だとしても何もない道に落ちていれば大騒ぎになるでしょう?
そう言う事です。」
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