恋と上司の甘い相関関係
なんだか胸がざわつく。


いけないと分かっているのに何故か離れられない。


好奇心に負けてしまったあたしは、さっきよりもずっと近い位置にいる二人の様子を再び覗き見ていた。



「前は私だけだったのに…気に入らないわ」



その瞬間──

結城さんは部長のネクタイをグッと握って引き寄せる。



「──っ!!」


キ…キス──!?



急速に縮まる二人の顔の距離に、あたしの心臓がドクンと大きく鳴った。


そして、怒気を含んだ低い声が響く。



「真理菜!…やめろ」



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