恋と上司の甘い相関関係
ドキン、ドキン……


何故か体は硬直して動かない。


久々に間近で見る綺麗な顔と唇に感じる違和感に、心臓だけが激しく踊る。


この一瞬の出来事を、なんだかスローモーションのように感じていると……



「これじゃキスなんて到底出来ないな」



──は!?…キス!!??



何のことやらさっぱり分からず目をぱちくりさせていると、部長は今唇に触れた指をあたしに見せてきた。


その指はほんの少し茶色くなっている。



「やっぱりお前、女子失格」


「──げっ!!」



も、もしかして……


さっき食べたティラミスのココアが付いてた!?


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