恋と上司の甘い相関関係
部長の厳しい視線に変わりはないけれど、今度は落ち着いた声で話し始める。



「なかなか来ないからおかしいと思ってさっき業者に連絡したんだ。
そうしたら、二日前に確かに届けて“相川”という女性社員に渡したと言っていた。
受け取りのサインもちゃんと貰ってあるそうだ」


「そんな……!?」


「納品したら俺に伝えろと言っておいただろう?まったく…」



──違う…


絶対にあたしじゃない!


受け取ってもいないし、ましてやサインなんてした覚えはない。



だけどもう何も言えないよ…


そんな証拠があるなら、今あたしが何を言っても言い訳になってしまうんだから。


< 133 / 371 >

この作品をシェア

pagetop