恋と上司の甘い相関関係
──ズキン…


その通りだった。


悔しいけれど、あたしにはどうしようもない。



「本当に…申し訳ありませんでした…」



もう何回目か分からない謝罪の言葉を口にして、頭を下げることしか出来ないんだ。


だけど『お前なんて必要ない』と言われているようで、


少しはあっただろう部長のあたしに対する信頼も無くなってしまったようで──


胸がズキズキと激しく痛んで、溢れそうになる涙を必死に堪えていた。



そして去りぎわに垣間見えた、結城さんの不敵に上がった口角──




度重なるあたしのミスは、恐らく誰かの陰謀。


その“誰か”はあたしが失敗する姿を見て、きっと嘲笑っているに違いない──…




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