恋と上司の甘い相関関係
◇真相と慰めのキス
カチ、カチ、カチ……
時計の針が8時を差した頃。
「ふぅ〜…」
ようやく終わりが見えてきて、あたしは天井を見上げて大きく伸びをした。
首を回したり肩を揉んだりするけれど、こんなことで長時間パソコンと向き合っていた疲労は取れるはずもなく。
とりあえず一息つこうと、自分のマグカップに紅茶のティーパックを入れて席を立った。
この小さな会社には給湯室なんて気の利いたものはなくて、あるのは給湯器だけ。
事務所の隅っこにある給湯器でお湯を注ぎ、そこから漂うハーブのいい香りにほんの少しだけ癒される。