恋と上司の甘い相関関係
「電気がついてるから一応見に来たんだが…やっぱり相川だったか」



結城さんの後から姿を現したのは澤村部長──


声が出なかった。



会社以外で二人で会っているのは本当だったんだ……


その事実を目の当たりにして、あたしはまた胸が締め付けられるような感覚を覚えた。



「部長と食事してたら忘れ物したことに気付いて取りに来たのよ」


「そう、ですか……」



やっとのことで声が出せた。

だけど笑顔は作れない。



いつになく上機嫌な結城さんは、ご丁寧にもどうして今部長といるのかを話してくる。


きっと──

あたしに見せ付けるためにここへ来たんでしょう?


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