恋と上司の甘い相関関係
「まだ終わらないの?」



結城さんは呆れたように言いながら、軽やかに自分のデスクに向かう。


あたしは俯いて唇を噛んだ。



「こんな時間まで残ってるなんて…本当に要領が悪いのね、可哀想に」



そう言って嘲笑う彼女は、本当に悪魔のように思えた。


部長の意地悪なんて比にならない。

彼女の行動にも発言にも、完全な悪意を感じる。



どうしてあたしがこんな目に合わなきゃいけないの?


あたしが何か悪いことをした?



悔しくて、悲しくて、辛くて……


もう我慢の限界だった。



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