恋と上司の甘い相関関係
爪が食い込むほど手を握ってギュッと目を閉じても、感情と一緒に溢れだした涙は堪えきれなくて…


あたしは俯いたまま肩を震わせて、静かに透明な雫をこぼした。



きっとこんなあたしを見て、彼女はほくそ笑んでいるんだろう。


部長だって“やっぱり仕事の出来ない部下だ”って失望してるに違いない。



すべてはあたしに対する“嫉妬”から始まったんだ。


あたしを懲らしめるその計画、大成功だよ──…





「………?」



絶望に打ちひしがれたような気持ちになっていると、すぐ隣に人が来ていることに気付いた。



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