恋と上司の甘い相関関係
そして、あたしの目をまっすぐ見つめてこう言った。



「雅の味方には俺がなってやるよ。
だからもう心配すんな」


「──っ…!」



今この瞬間が初めてかもしれない、
こんなに優しくて頼もしい笑顔を見たのは。



拓海さんはそのままコピー機の方へと向かっていく。


その凛々しい後ろ姿を見ながら、あたしの中で何かが変わっていくのを感じていた。



“一人でも理解してくれる人がいればいい”


それは今のあたしの気持ち、そのもの。

彼はそれを分かってて、今の話をしてくれたのだろうか。



“雅の味方には俺がなってやる”


その一言が、あたしにとってどれだけ嬉しいかも分かってる?



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