恋と上司の甘い相関関係
拓海さんは壁に背中を預けるように寄りかかり、呆れ顔で腕組みをする。



「誰にでもなんてしねーよ。なんでそうなる」


「だって…さっきの言い方じゃそう思われても仕方ないですよ?」


「あぁ、言葉が抜けてたか。
『キスしたい“雅の”唇があったから』だな」



う、うーん…!?


あたしはおもいっきり首をかしげる。


それは…ただあたしの唇に触れたかっただけ、ってこと?


何の感情もなく?



あぁ…考えれば考えるほどわからなくなる!


それに、あたしは大事なことを今の今まで忘れてた。



「そういえば、拓海さんは彼女がいるんじゃ…!?」


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