恋と上司の甘い相関関係
初めての感覚に、あたしは肩を強ばらせた。



「んっ…はぁ…ッ」



息も絶え絶え、戸惑いつつも絡め取られる舌に応えようと必死なあたし。


ようやく唇が離されて、乱れた息を整えながら涙目で拓海さんを見つめる。


熱が上がったんじゃないかと思うくらい、顔が熱い。



「風邪…移っちゃう…」


「いいよ、それで雅が治るなら」


「良くな──…んッ」



あたしの言葉はまた塞がれた唇で遮られてしまった。


深いキスに慣れてくると、徐々に身体からは力が抜けていく。


ふにゃふにゃの軟体動物と化したあたしの身体は、キスをしながらゆっくりベッドに倒された。


< 238 / 371 >

この作品をシェア

pagetop