恋と上司の甘い相関関係
デスク上の書類を整理していると、コトッとシンプルなマグカップが置かれた。

ブラックコーヒーが湯気を立ち上らせている。


顔を上げると結城がにこりと微笑んでいた。



「専務から聞いたわ。展示会では大変だったみたいね」



…やっぱりな、そのことは言われるだろうと思った。


また変な噂が流れて雅が傷付かないといいのだが…。



「大丈夫だったの?相川さんは」


「…あぁ。土日休めば今日は出てこれるだろ」


「部下の看病までするなんて、拓海は本当に優しいのね」



この笑顔の裏で彼女が何を考えているのかは、この俺にも解らない。


何かを企んでいるのでは…と疑ってしまう。


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