恋と上司の甘い相関関係
俺は結城と“上司と部下”以上の関係になろうという気はさらさらない。


──あの頃の俺とは違うんだ。


それを何度も伝えてきたにも関わらず、彼女は一向に引き下がろうとはしない。

むしろ、雅に嫌がらせするほどの執念深さだ。


そんな彼女が、俺が女の部屋で介抱していたと知って黙っているとは到底思えないのだが──…



「…じゃあ、お仕事頑張ってくださいね」



まだ何か追及されるかと思いきや、結城は意外にもあっさりと話を切り上げた。


妖艶な微笑みと、女を感じさせる甘い香りを残して自分のデスクへと戻っていく。


なんか腑に落ちないな……


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