恋と上司の甘い相関関係
空はもう紫掛かってきている。


拓海さんはもう帰れたのかな…なんてほんの一瞬思った。



「…でも、今日は良かったよ。雅ちゃんが来てくれて」



同じ紅茶を一口飲んで、平岡さんが呟いた。


話してるうちに名前で呼ばれるようになったけど…

そのたびに“雅”と呼ぶ別の人の姿が思い浮かび、慌てて消す──それを繰り返すあたし。



「てっきり新商品の話だと思ってたんで…ビックリしました」


「そうだよな、ごめんね。
…恥を忍んで白状するとさ。幼なじみの子に二人で会えって背中押されたんだ」


「幼なじみの子?ですか…」


「あぁ、そういえば君と同じ会社だから知ってるはずだよ」


< 286 / 371 >

この作品をシェア

pagetop